『田園の詩』NO.87 「面白英語」 (1998.9.22)


 以前、私もその一人として参加したのですが、町内のいろんな分野で活躍している人を
集めて、各自の活動の取り組みを発表してもらい、地域おこしに役立てようとする大会
がありました。

 いわゆるパネルディスカッション形式で行われたその会の打ち合わせの時に、発表者
の一人が「私達、ここにいるパーラーは…」と発言されたのです。パーラーは現在では
パチンコ店の意味に使われていますが、パネラー(パネリストのこと)というべきところを、
つい間違えたのでしょう。

 こんなことはよくあります。先日もお婆さんが「ギジネス(ギネス)ブック」といったり、
「フェティバル(フェスティバル)」といったりしたのを耳にしました。

 何しろ、英語が頻繁に使用されるようになったので、お年寄り(それも田舎の)はつい
て行くのに大変苦労しているようです。

 しかも、お年寄りが直接にかかわる福祉・保健の分野においては、他よりも多く英語が
使われている気がします。実のところ、若いものにとっても理解するのに苦労するほど
です。

 「ホームヘルパー」は分かるものの、「デイサービス」と「デイ・ケア」がどう異なるの
か私には分かりません。

 さらに、「ホームヘルプ」「ホームケア」「ナイトケア」「ショートステイ」などの言葉
が福祉・保健関係のパンフレット上をにぎわせていますが、どう違うのかじっくり調
べる必要がありそうです。


       
       適当なのがありませんので、≪雲ヶ岳≫の夕焼けの写真をのせます。
       田植えが終わったところなので、池のようになり、山の姿を映しています。
       中央左にやっと見えるのが山浦小学校。わが家はここから約1.2`あります。
                     (09.6.25 19:37写)


 しかし、英語の言葉の差異を気にして実態をなかなか把握できないでいるのは私達
若者の方であって、かえってお年寄りの方は、これらの言葉に慣れてしまっているのも
事実です。

 近所のお婆さんが、近くまで送ってきたワゴン車からスッキリした顔で降りてきたのに
出会ったので、「今日はどこまで?」と尋ねたら、「健康センターでデイサービスを受けち
きた。ヘルパーさんに風呂に入れちもろたり、リハビリもした」(大分弁)と答えてくれま
した。

 お年寄りの話にも英語が随分と出るようになりました。そのうち、また面白いのが聞け
そうです。                   (住職・筆工)

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